新しいブログ環境のテストも兼ねて、昨日今日と続けてブログをアップ。今日はiPadで書いています。
年末年始の休みにに、永江一石著 「素人の顧客の意見は聞くな 永江一石のITマーケッティング日記」 を読んだ。(これ、Kindleで読みました。Kindleについてはまた、改めて書こうと思います。)
その中で、マーケッティングがうまくいかない理由の一つに、素人の顧客の意見を聞きすぎる」という事が書いてあった。ジョブスの「消費者に、何が欲しいかを聞いて、それを与えるだけではいけない。」、「製品をデザインするのはとても難しい。多くの場合、人は形にして見せて貰うまで自分は何が欲しいか分からないものだ。」という言葉も引用しながら例を挙げて説明していた。考えてみるとiPhoneにしてもiPodにしても消費者は出来てきた製品を見て、これは良いと思ったわけだ。TwitterもFacebookも同じ。ネットワークのユーザーにアンケートをして案を募ったのではないだろう。
昨年、まさに思い当たる節があった。広島夕学講座で、「素粒子物理学とはなんだろうか?」という話をしたときのこと。主催者の方と相談して、講演で聞きたいことを事前に募って頂いた。しかし集まった要望や、質問はゼロ。結局こちらで準備した内容を話すことにした。
考えているみると(いや考えるまでもなく)、講座の主な対象はビジネス関係の方や学生さん。素粒子どころか、物理に接している方もほとんどいない。そのような方々に、「素粒子物理学について聞きたいことありませんか?」と聞いて反応を期待する方が無理だった分けだ。詳しい方が居る可能性もあるが、それに答えるのは,多くの方に伝えたいという本来の趣旨と離れる事になる。講演は聞いてくださる方の聞きたいことを話すべきもの、と日頃から言っているのだが、聞いてもらえる中身を提供するのはこちら。講演に限らず科学の世界にもマーケッティングング(リサーチ)の考え方を持ち込むのは重要だが、何をするかまで顧客に頼っては本末転倒。基本はBe Creative ですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿