2016年9月19日月曜日

PosiPol2016

 2016年9月14日から16日まで、LAL(線形加速器研究所)で、偏極陽電子源研究会(PosiPol2016)が開催されました。研究会のタイトルのとおり、もともとは偏極陽電子源の開発として2006年に始まったのですが、最近では陽電子源全般とそれに関連する技術という広い範囲のトピックを取り扱っています。また、ILCやCLICなどのプロジェクトに特化した技術の議論もしています。
LALはパリ市から電車で30分位のオルセー村にあります。パリ市内から3日間電車(RER B線)で通っていました。
 

   


今回の研究会では、10周年を記念して Luis Rinolfi氏が過去10回の研究会のレビューをしました。2008年の広島での開催の話も、私自身が 見せたことをすっかり忘れていたスライドを使うなど、詳しく紹介してくれました。その時は、会議直前にヨーロッパのアメリカで予算の削減に見舞われ、当初60名以上の参加予定だったのが20名少しになってしました。懇親会は広島湾のクルーズ船を借り切ったのですが、会社の方にこんな少人数での貸切は初めてといわれました。今となってはよい思い出です。

この研究会は伝統的に少人数で、講演時間も質疑の時間をたっぷりとって議論するようにしています。ここ数年は、ILCの陽電子源開発のことが重要なトピックになっています。今回も時間をかけて、問題点の検討、協力作業体制などじっくりと議論を行いました。
写真はつい最近発売された、ハローキティ×サイエンス Tシャツをきて、12月に盛岡で開催されるリニアコライダー研究会(LCWS2016)の紹介をしている、KEKの大森さんです。

研究会の催しは、パリ市内にある自然博物館の見学と懇親会でした。自然博物館は生物の多様性と進化に関する展示を中心とした大きなところでした。案内の方の詳しい解説とともに、たっぷり2時間近く見学をしました。
博物館にあったドードーの貴重な剥製

懇親会から歩いて帰る途中に通ったパンテオン。キュリー夫妻やラグランジュなどの科学者、ユーゴーやルソーなどフランスの誇る著名人が埋葬されています。

3日間という短い研究会でしたが、じっくりと議論をし、宿題もでました。次は12月に盛岡で再開します。その時までに宿題にとりくまなければ、、

LALのカフェテリアでの昼食。この日は山盛りのムール貝。