2013年11月24日日曜日

Kindle最初の一週間


 先週,東京で行われた国際会議(LCWS2013)の帰り,有楽町で電気店によって,ついKindle Paperwhiteを買ってしまった。(つい,といっても,その気で電気店に行ったのだけど,,)
 電子書籍リーダーにはず~と前から関心をもっていて,10年くらい前に,ビブリエとかシグマブックが発売になったとき,当時は取り扱っているところもすくなく,東京の書店の店頭でやっと探し当てて触ってみた。結局その端末はほとんど普及せずに終わってしまった。
その後,しばらくしてAmazonがKindleを出したが,米国のAmazonが取り扱っているだけ。当然日本語には対応していない。それでもほしくて,Amazon.omのアカウントとつくって,Kindle2を購入。英語の本が読めただけだったが,それなりに楽しめた。その後,Kindleが日本語に対応して,Amazon.co.jpで日本語の本も買えるようになったが,残念なことにKinlde2は英語のみ。でもKindleはAndroidやiOSの無料アプリがあるので,Kindleストアから本を買って,iPadや携帯で本を読んでいた。それはそれでなかなか快適なのだが,やっぱり読書に特化した端末がほしい。でもこれ以上カバンを重たくしてもたまらない。悩んでいたが,Kindel Paperwhiteはちっちゃくて軽い。これなら何とかなりそう。電気店に行くと,今なら1980円分のクーポンもついていると,そそのかされて(?),購入となった。有楽町から羽田に向かうモノレールのなかで,設定もすべて完了。すでにKindle本は和書,洋書とも持っていたので,まずはそれをダウンロードして使い始めてみた。

Kindle2に比べて,画面の反応がとても早くなっている。e-inkの難点の一つがこれだったが,大分よくなった。もちろん液晶に及ぶべくもないが,スクロールができるようになっていたのは予想を超えた進歩だ。そうそう,画面がタッチパネルになったのも大きい。

 さて,購入から一週間。
 
 やはり文字は読みやすい。明るいところでも読めるのは液晶とは全く違う。それと逆に真っ暗なへやでも読書できるのは良い。(Kindle2はライトはついて無かった)。夜,眠りに就くまで明かりを消してベットの中で読めるのはいいな。明るすぎないのでまわりに迷惑をかけないのが良い。電池の減りも気にしなくて良いし。ただ,画面の操作は液晶にはまだまだ改善の余地がある。期待したい。

ソフトの面は,,Kindel PWに限ったことではなく,iPadでもAndoroidでも同じだが,いつでも夜中でも,本を購入してダウンロードできるのは便利だ。それと,どれだけ本を持ち歩いても重たくない。本の値段もちょっと安いかな。
今,特に考えているのは,著作権の切れた作品を改めて探してみること。自慢できることではないが,「我が輩は猫である」はまだ読んでなくて,早速無料でダウンロード。あと,吉川英治さんのシリーズが手に入るのいいな。「宮本武蔵」全編が100円!。値段もすごいけど,全編持ち歩けるのがすごい。

出張の友に最適の1台となりそうだ。すると,,飛行機の離発着時の電源offが痛い。広島ー東京便だと1.5時間のフライトのうち40分かそれ以上は電源を入れられない。アメリカでは離発着時の電子機器が解禁になったようだ。早く日本も。。。

2013年11月6日水曜日

クリッカーを使ってみよう(セミナー裏話編)

 昨日(2013年11月5日)理学融合センターのランチタイムセミナーで「クリッカーを使ってみよう」と題して、お話をしました。
その時の様子をさっそくHPで紹介していただきました。

ここでは、いつものように裏話を、、、

クリッカーはこれまでにも、講演などで使ったことがあります。その時の様子はこちら。今回、クリッカーを実際に使おうと考えている教員の方が多いこともあり、少し凝った使い方に挑戦してみました。これまでは、プレゼンの最中に、アンケートをとったり、問題を出して、その結果をリアルタイムに表示するだけでした。それでも結構面白いのですが、聴講している方それぞれのみなさんの情報は分からない。つまり全くの匿名だったのです。今回は、一歩進んで、誰がどのように答えたのか分かるように準備しました。

どうやったか。
クリッカーの回答機にはそれぞれ固有のID番号がついています。ID番号は複雑なので、それぞれに1番から始まる通し番号のシールを貼りました。次は、固有IDと通し番号の対応付。これはいちど作って表にしておけばOK。クリッカーのソフトには,表を予め読み込んでおいて、回答を集計する機能があります。さて、これで回答機は識別できるようになったのですが、まだ誰が何番を持っているのかは分かりません。回答機を配る時に名前を書いてもらえば良いのですが、芸がないですね。それにゆくゆくは授業でも使いたいので時間のかかる方法は使えません。そこで、出欠記録ソフトと連動させることにしました。大学の学生証や、職員証はICカードになっていて,記録されている職員番号や学生番号をFelicaリーダーで読むことができます。FelicaリーダーはPASMOとかスイカを読む機械で安く手に入ります。実は私は前々から持っていて、授業の出欠記録にも時々つかっているのです。まず、これらた方に職員証(学生証)をかざしてもらい、順番に1番の回答機から渡します。すると職員番号(学生番号)が順番にならんだ表ができます。(ソフトが大学で配布されています。)次に、エクセルを使って、予め作っておいた回答機IDと通し番号対応表に職員番号表を合わせます。これでうまくいくはず。なんどか練習して、ファイルの編集や、クリッカーソフトへの読み込みがスムースに行くように準備しました。

さて本番、皆さんに順番に職員証をリーダーにかざしてもらって回答機を手渡します。
(ところでこの自動出欠管理ソフトの存在を知らない人が結構多いのですね。でも考えてみたら、Felicaリーダーを個人で持っている人もあまりいないか。。)
終わったら、エクセルでファイルの統合、クリッカー用ソフトを立ち上げて表を読み込み。ここまで5分くらいでできたかな。

 さあセミナーの開始。
あれ、パワーポイントが立ち上がらない。クリッカーと連動させるために、パワーポイントもクリッカーソフトから立ち上げるのだけど、既にパワーポイントが動いているといってエラー。でもそんなことはないし。もしかしたら、と思ってプロジェクトマネージャーを立ち上げてプロセスを見ると、パワーポイントが残っていた。これを強制終了して、再挑戦。こんどはうまく始まった。そう言えば以前も同じようなことがあった。このクリッカーソフト、これだけではなくて、いまひとつ(というかかなり)安定感にかけるのだよ。
こんどこそ、、、、
まず、クリッカーの紹介を兼ねて最初の問いかけ、
あなたは?
  男性
  女性
 その他
ちょっとうけた。出だし好調と思ったら、回答を受け付けていない。おかしいな。おっと、パソコンに受信機(USB)を取り付けるのをわすれていた。せっかくうけたのだけど、もう一度始めから。こんどはうまく行った。
アンケートの例です。

話が進んで最後の問題。B787はどれ?答えて頂いたあと、つぎのページが今日のハイライト。誰が早く答えたか。




10位まで表示。。。。。の筈が、回答時間は出たのだけど、その横に表示されるはずの職員(学生)番号が別のものになっている。あれれ、、、そうか。最初にパワーポイントが立ち上がらずにいろいろやっていたので、せっかく作った表を読み込むのを忘れていた!残念。。。次のページがハイライトその2、これまでの問題の得点を集計して順番がでるはず。これも得点は表示されたけど、誰の得点か分からない。
う〜む。やっぱり本番はむつかしいな。
それでも、一通りできることは紹介できたと思う。話の後,問題の作り方の紹介もして、セミナーは終了。
聞かれた方の感想もまずまずだったかな。


ところで、クリッカーにだけでなく、いろいろな情報機器を講演会とか授業に使う効用というか理由だけど、Khan アカデミーで有名なSalman Khan氏がTED talkで言っていたことが最近気に入っている。今回のセミナーの締めもこれだった。

Using Technology to Humanize the Classroom

どうですか ?


2013年11月2日土曜日

大学入試が変わる?

 先日、つくばに向かうため秋葉原からつくばエクスプレスを利用した。夜の11時近くだが車内は満席。半数は女性、高校生らしき乗客もいる。列車は当然のように定刻に到着し、乗客はコンビニに立ち寄って、当然のように夜道を帰っていく。見慣れた光景だが、世界で同じようなことをみかける国がいくつあるだろう。昼間でも、女性どころか男性でも安心して列車に乗れない国も少なくない。
これまで10指に余る数の国を訪問した。できるだけ安心して行ける場所を選んでいる。その経験からも、 日本が世界有数の暮らしやすい国であることに間違いはない。そうなることができた理由の大きなところは、教育だろう。物事に完璧はない。我が国もいろいろな課題を抱えている。教育もまた然りだ。だが、これまでの教育システム大きな欠陥があったとしたら今の日本があるだろうか。

  教育再生実行会議が大学入試の抜本的改革を提言した。大学入試センター試験を廃止して複数回受験可能な「到達度」試験になり,多面的・総合的に評価・判定する大学入学者選抜への転換を図るらしい。提言によると,大学入試センター試験は「知識偏重の1点刻みの選抜」を助長するとある。本当か? 試験なので点数はつく。しかしセンター試験を合否にどのように使うかは,大学毎に異なる。各大学ともその大学にふさわしい学生が来るように,工夫を重ねている。それに,センター試験そのものは,良問が多くレベルの高い試験だ。AO入試も、そのあり方に改善点があることを否定はしないが,多様な学生に対応できるように,改善の努力を続けた結果だ。

 私はセンター試験試験の前身の共通一次試験の世代だ。それから30年以上経ったことになる。その間、共通1次がセンター試験になり、ここ10年ではAO入試が大きく導入された。今回の入試改革はこの現在の入試の方法の反省がもととなっているのだろう。だが、忘れてならないは、センター試験以前の体制で教育を受けた世代が、戦後の高度成長をなしとげ、現在の社会を作り上げてきたと言うこと,そして,センター試験の世代は今働き盛りの年代として日本を支えている。

今回の提言は,「変える」と言うこと自体が目的となっている印象を受ける。社会は変革を続けている。グローバル化の流れが顕著なのは,私も感じている。それに対応するだけでなく,より明るい未来を築くために,たゆまぬ改善は教育のあり方にも重要だ。しかし,その目的は,我が国(いや,世界と言うべきだろう)の未来を担う人材の育成だ。そのために必要なのは,現在の教育の欠点ばかりをあげてそれを強調するのではなく,世界有数の経済発展と安全を同時に成し遂げた我が国の教育システムの長所をみいだし,それを伸ばすことではないだろうか。