科学
身の回りの現象を客観的な言葉で記述すること。どのような言葉を使うかは記述する対象による。
人間のもつ最も客観的記述に適した言語は数学である。物理学の場合,自然現象を数学という言葉で記述する。歴史的には自然現象を記述するためにその言語である数学の発展を促したこともある。力学を記述するために微分積分学が発展したのは典型的な例。
客観的ということが重要。個人の思いである主観による主張は科学とは言わない。 科学とは現象を記述することであり,その社会的影響などの倫理的な側面について科学自体は何も語らない。
宗教
人間がつくりあげた物語。客観性は求められない。多くの場合虚構(フィクション)であり,それを(間主観)を共有することによって集団を形成する。
この観点では,国家,資本主義,社会主義など人類の集団はほぼすべて宗教と考えることができるが,通常は人が生きていくときの持つ不安(例えば死に関すること)
を和らげるたり救済する物語が宗教と呼ばれる。
人の行動はほぼすべてなにがしかの主観的な思想すなわち広い意味での宗教によって起こされる。 また前述の科学の社会的意義や倫理も宗教である。