2016年5月22日日曜日

遠近コンタクトとめがねを両方使うと?

数年来,遠近コンタクトレンズと遠近めがねを使っている。昼間はコンタクト,夜はめがねだ。しかし,「近」の方がそれほど強くなかったので,遠近を使っているという感じはそれほど無かった。それと,コンタクトは交代視のハードレンズ,これは,視線を動かして,遠いところを近いところを見分けるタイプ。遠近めがねも同じなので,両方つかっていても違和感はなかった。

だが,今年になって続けざまに2回,コンタクトレンズを紛失した。紛失の場合,割引価格で新しいものを購入できる契約だったが,続けて2回はちょっとショック。そこで,2週間追捨てのソフトレンズに変えた。ついでではないが,よる年並みには勝てず近い方ももう少し強くなった。

 ソフトタイプの遠近コンタクトレンズは,同時視という方法で遠近を見る。レンズ上の遠用部と近用部が近接していて,網膜上には遠用部,近用部が同時に像をつくる。後は,脳がピントのあった方を認識するということだ。そんなことをあるのか?と思うが,視線を動かさなくても,遠近両方見えるのは確かだ。
 
 コンタクトレンズを代えて最初の1週間は快適だった。コンタクトショップでは,「慣れるまで時間がかかるかもしれない。ハードから変えたので,徐々に角膜の形が変わって見え方も変化するかもしれない」と言われていた。しかしそんなこともなく,問題無さそうと思ってら,1週間を過ぎた辺りから頭痛がでるようになった。特に近いところ見るときにひどい。どうなるかと思ったが,さらに1週間くらいたつと,少しずつ改善してきた。このままでも大丈夫かと思ったが,念のためコンタクトショップで検査してもらって,遠用の度をすこしおとして近い方との差を小さくすることにした。それでも遠方視力は両眼で1.2くらいあるのでOKだろう。

ところで,ソフトコンタクトは2週間使い捨てタイプにしたが,もちろん2週間はちゃんとケアしなければならない。毎日のケアはハードレンズと比べるとちょっと手間がかかる。海外出張時の長時間のフライトとその後移動などの時は,めがねの方が良いだろう。今まで使っていためがねは夜室内で使うことが主な用途だったので,遠方視力を弱めにしているし,フレームもごつい(安いもの)。思い切ってめがねも新調することにした。今度は,遠方視力も乱視もきっちり調整。近いほうも少し強くした。
 
 遠近めがねというのは,累進レンズをつかっている。レンズの中央から上部が遠用,下部が近用になっていて視線を動かして見る仕組みだ。一方,遠近ソフトコンタクトは同時視タイプ。それにソフトコンタクトレンズには乱視の矯正は入っていない(遠近ではできないらしい)。つまり,昼間使うソフトコンタクトと,夜使うめがねでは,見る原理も矯正の度合いも方法も違っている。今日新しいめがねができたので,数時間使っている。新しいめがねの度になれてきたところだ,累進レンズ上の視線の動かし方は,もう少し慣れる必要がりそうだ。
明日の朝,同時視タイプのコンタクトレンズをつけたらどうなるのかな?

自分の体で人体実験やってるみたいだ。。

2016年2月28日日曜日

アインシュタイン人生最大の思いつき


地上で重りと羽を同時に落下させたら,重りが直ぐに落下して,羽はひらひらとゆっくり落ちます。これは地球上の空気抵抗のせいです。もし空気がなければ重たい物も,軽い物も同じように落下することが知られています。中学校の理科で習うでしょうか。ガリレオがピサの斜塔から物を落として実験したというこことでも有名です。
現代版の実験の様子がここにあります。

(長いので結果だけなら2分40秒くらいから)

地球上で物体がうける力,即ち重力は

質量×重力加速度

と書くことができます。重力加速度というのはいわゆるで,決まった値(常数)です。重力は重たい物ほど強く働くということを表しています。

一方,高校でニュートンの運動方程式というのを習います。

力=質量×加速度 (F=maと言うやつ)

力が大きいと加速度が大きくなる。同じ力でも質量が大きいと加速度は小さい(動きにくい)ということを式で表しています。
これとニュートンの運動方程式を合わせると

質量×加速度=質量×重力加速度

となります。これが地球上で物を落とした時の振る舞いを表す式です。
両辺に同じ質量があるので,地球上では

加速度=重力加速度

つまり,どんな質量の物体も落下の加速度はになります。
地上ではどんな質量のものでも同時に落ちることを証明したことになります。

ところが,です。
地球上で物体が受ける重力

質量×重力加速度

にでてくる質量と,ニュートンの運動方程式

力=質量×加速度

にでてくる質量は同じものでしょうか。
重力にでてくる質量は重力という作用によって物が引っ張られるときに現れるもの,重力質量と呼びましょう。ニュートンの運動方程式にでてくる質量は物体の動きにくさを表すもの,慣性質量と呼ばれます。こう考えると,同じ質量でも両者は異なる意味を持っています。言い換えると,重力質量と慣性質量が同じであるという理由はどこにもないのです。
なので,厳密には地球上での物体の落下を表す式は

重力質量×重力加速度()=慣性質量×加速度

です。こう考えていくと,ガリレオが実験で示した,重たい物も軽い物も落下の加速度は同じ,というのは,重力質量と慣性質量が等しいことを証明したという意味になるのです。ガリレオの時代の実験精度はそれほど良い物ではありませんが,今ではこのことは非常に高い精度で確かめられています。しかし,両者が等しいことを理論的に導くことはできないのです。あくまでやってみたら等しかった,という話です。

ここでアインシュタインの登場です。アインシュタインは重力質量と慣性質量が等しいと言うことを原理として採用しました。つまり

重力質量=慣性質量

は正しいと「仮定」したのです。これは,「等価原理」とよばれ,一般相対性理論のもとになった考え方です。アインシュタインが生涯で最も大きな思いつきといったくらい重要なものです。(アインシュタインはもう少し厳密な言い方をしていますが,,)


次週3月4日の重力茶会では,等価原理がなぜ重要というあたりから,重力について話を始めてみたいと考えていますが。いかが?

2016年2月21日日曜日

重力茶はいかが?

 最近,ブログの更新をサボっていて,いざ書こうと思ったら,あれも書いていない,これも書いていないと,,いろいろ出てきて,収拾がつかない。。
というわけで,過去のことは置いて,先の話(と言っても今日だが)を書こう。

昨年のノーベル物理学賞が梶田隆章さんとアーサー・マクドナルドさんに授与された。業績はニュートリノ振動に関してだ。その時,ニュートリノって何とか,幽霊粒子?とかちまたで話題になったこともあって,急遽(というほどでもないが)広島市で皆さんと語り合う機会をもった。名付けて「PUB Neutrinoノーベル賞緊急企画「ニュートリノってなんなのか飲みながら話す会だ。

10人くらいの小さな集まりだったが,来て頂いた方にはそれなりに楽しんでいただいたようで,当日都合がつかなかったあから次の機会を,という言葉も伝わってきた。そこで,ということで,広大カフェスタッフの小坂さんが第2弾を企画してくれた。それが今日。今度は,物理学賞だけでなく,医学生理学賞,化学賞の話と一緒に,自然科学系特集にした。場所は西条の居酒屋と屋さん。本日! 1時間半後に開演。こんな駄文を書いていて良いのだろうか。。。
 もちろん医学生理学賞,化学賞を話すのは私ではない。広大理学部のサイエンスカフェが誇るカフェマスター福原さんの出番。

これだけでも十分話題があると思っていたのだが,2月11日の大ニュースが飛び込んできた。「重力波の初観測。」。私は重力波の専門家ではないが,やはりこの話題に触れない分けにはいかないだろう。。ということで急遽この話題を入れることになった。今日はどんな話になるのだろうか。。ちょっと不安ではあるが,基本は飲み会ということで,言い訳にしよう。とはいうもののそれなりに出し物は作った。まず,重力波の音。これは重力波を発見した研究グループのHPでも聞くことができるが自分でも作ってみた。それと,やっぱり空間の揺らぎの説明にはこれ。ホームセンターで,ゴムシートとたらいと購入して自作。無いよりましというていどだが,,

この話,まだ続きがある。
ツイッターを眺めていたら,重力茶,英語でGraviteaというだじゃれが目に入った。我らがサイエンスカフェの名ファシリテータの温泉茶さんはそこら中でお茶を入れまくっている,お茶の専門家でもある。そこでちょっとしたノリで,「家元,重力茶所望です」といったら,本当に重力茶会が企画されてしまった。家元の行動力にはおそれいるばかりだ。重力波も重力茶も専門ではないのに良いのか,と自問しながら,「まっ,お茶会のネタにしてもらえれば良いか」と開き直っている。こちらは3月4日(金)紙屋町だ。。


真冬のワシントン

2月9日-14日までワシントンDCでUS-Japan Political Leader's Forum on Advanced Science and Technology (日米リーダーによる先端科学技術フォーラム) が開催されお手伝いで言ってきましたそのスナップショットはこちら
ここでは,それ以外の様子を少し。。

さすがに,この時期のワシントンは寒かった。気温は氷点下2~3℃くらいなので,ここ西条と変わりは無いかなと思っていたが,西条でその気温になるのは明け方のこと。ワシントンは午前中,つまり通勤にかかる時間まだそんな気温だった。ホテルから歩いて仕事場に言ったのだけど,その間,顔に当たる風の冷たさは尋常ではなかった。ワシントンDCに行くために,ダウンコートを新しく買ったのだが,本当これがなかったら大変だった。ここで生活している(大都会です)皆さんは大変だなと改めて思ったしだい。

泊まったのは,ホワイトハウスの直ぐ近く,毎日この辺りを歩いて出勤だった。
朝の風景
言わずと知れたホワイトハウス
今回宿泊したのは,実はホテルではなくて,家具付きのアパート。観光シーズンからは外れていることもあり,格安で,2ベッドルーム,2バスルームというとんでもなく広いところに泊まることができた。泊まるとこことができた。といっても,宿泊の手配が遅れたので,適当な値段の普通のホテルが空いていなかったということなのが。とにかく広い。

 

写真はリビングとダイニング(奥にキッチン),この他にベットルームとバスルームが二つずつというつくり。ここに一人で宿泊するなんてもったいない。一言だけ文句というと,このアパートを予約した会社,宿泊前と,チェックアウト前に,自宅に確認の電話をしてきた。内容はメールで来たものと同じ。時差を全く考えず,2回とも日本時間の午前2時30分ころだ。チェックアウトの確認なんて,本人が自宅にいるはずがない。いい迷惑だ。せっかく申し分の無い施設だったのに,画竜点睛を二度も欠いては,,,,

 さておきまりの現地での通信の話。11月にカナダに行ったときにはGigSkyという世界90か国以上で使えるというプリペイドSIMを購入して,現地でチャージした。今回も同じ。300MBで4200円。モバイルWiFiレンタルよりも安いのでこちらにした。00MBで足りるかどうか不安だったが,予想以上に無線LANがいろいろなところに整備されていたので,結果的には184MBの余った。後2日有効期間が残っているけど,行く予定はないな。。。


ワシントンDC滞在中の2月11日,LIGO による重力波の観測という大ニュースが飛び込んできた。直接これに関わってはいないが,素晴らしい話だ。専門家でもないのに,これを話題に一般の方と語りあう会をこれから2回もやることになった。実は,一回目は今日これから。。。その顛末はまた書こうと思う。










2016年1月22日金曜日

センター試験の問題をやってみた

20161月に行われた,大学入試センター試験の物理基礎で出題された問題である。

これについて考えてみたい。(ちなみに正答は⑧)

ア: について,これはIVで良いだろう。
図1

イとウはどうだろう。この問題で想定される等価回路は図1のようなものだろうか?しかしこれでは困ることがすぐに分かる。この場合,送電線で消費される電力\(P_R\)は,
\[{P_R} = IV = {I^2}R = \frac{{{V^2}}}{R}\]
であり,イの解答が複数になる。またウの答えが出ない。したがって,想定される等価回路は図2のように,送電先で電力を消費する負荷抵抗 を想定したものと考えられる。この場合は,
図2
\[P_R = I^2R \ne {\frac{V^2}{R}} \]
ちょっと記述が不親切な気がするが,発電所からの送電ということなので,負荷があることは自明なのだろう。

この小文を書いている理由はこの後,ウにある。
問題文中に,「同じ電力量を送るとき」とあるが,そこでは「発電所から同じ電力量を送るとき」なのか,「負荷に対して同じ電力量を送るとき」なのか,明示されていない。その前に「したがって」とあるし,問題冒頭の文からも,前者を想定していると想像はできる。だがこれは,単なる言葉遊びとは言えないのではないかと考えている。
両方の観点からやってみよう。

①「発電所から同じ電力量を送るとき」

図2において,送る電力量を\(P\)を一定として電圧\(V\)を変えると,
\[I = \frac{{{P}}}{V} \]
となる。ここで一つ考えることがある。送電線の抵抗\(R\)は一定なので,\(P\)が一定の時に\(I\)\(V\)のこのような関係を満たすためには,負荷抵抗 が,
\[r = \frac{{{V^2} - PR}} {P} \]
となっていなければならない。即ち送電の電圧\(V\)をあげると,負荷抵抗\(r\)もそれに応じて増やす必要がある。そうすることによって,\(I\)を減らさないと\(P\)を一定に保つことができないからだ。(負荷抵抗を変えないとすると別途\(I\)を制御する機構を想定することになる。)
この場合,送電線で消費される電力\(P_R\)
\[{P_R} = {I^2} R = {\left( {\frac{P}{V}} \right)^2}R\]
となり,\(V\)を高くした方が,送電線での電力損失は小さくなる。しかし,
このとき負荷抵抗\(r\)で消費される電力\(P_r\)は,
\[
  \begin{align*}
  P_r &=I^2R=\left({\frac{P}{V}}\right)^2r \\
  &=\left({\frac{P}{V}}\right)^2\left({\frac{V^2-PR}{P}}\right) \\
  &=P-\left({\frac{P}{V}}\right)^2R \\
  &=P-P_R
  \end{align*}
\]
となり,送電電圧を高くすると負荷で消費される電力も増える。
これは当たり前のことで,送電電圧を高くすると送電線での電力損失は小さくなるが,常に一定量の電力を送り出しているため,残りの電力すべてが負荷で(必要の有無に関わらず常に)消費されなければならない。負荷で消費可能な電力が増えると考えることはできるが,この問題設定に違和感を感じるのは私だけだろうか?

負荷で必要十分な電力を供給するように,送電電力量\(P\)を調整するという方がより現実的ではないか。結局,これは負荷に対して同じ電力を送る,つまり\(P_r\)を一定に保つという設定で考えることになる。


② 負荷に対して同じ電力量を送るとき
図3

図3のように負荷が消費する電力を\(P_r\)とする。負荷にかかる電圧を\(V_r\)とすると,回路に流れる電流\(I\)
\[I={\frac{P_r}{V_r}} \]
である。したがって,送電線での電力損失\(P_R\)は,
\[P_R=I^2R=\left({\frac{P_r}{V_r}}\right)^2R \]
となって,\(V_r \)を高くすると,小さくなる。このとき送電元の電圧\(V\)
\[V=V_r+IR=V_r+{\frac{P_r}{V_r}}R \]
となり,\(V_r\)を高くすると,\(V\)も高くなる。
\(V_r\)を\(V\)で表すと,
\[V_r={\frac{V+\sqrt{V^2-4P_rR}}{2}} \]
となり,負荷に電力\(P_r\)を送電するためには\(4P_rR < V^2 \)でなければならないこと,\(4P_rR \ll V^2 \)では\(V_r \approx V\)であることが分かる。

即ち,負荷に必要な電力を送るという想定でも,送電電圧を高くすることによって,送電線における電力損失を減少させることができる。

③ もう少し実際に即した考察

図4
実際に送電する際には,図4のように,高電圧で\(V\)で送電したあと,負荷(一般家庭など)の近くで変圧器によって100V(または200V)に電圧を下げて供給する。送電線を通ったあとの変圧器手前の電圧を\(V_T\),変圧器後の,負荷にかかる電圧を\(V_r\)とすると,負荷に供給する電力\(P_r\)のとき,負荷に流れる電流\(I_r\)は,
\[I_r = {\frac{P_r}{V_r}} \]
である。
変圧器で\(V_T\)に昇圧すると,同じ\(P_r\)を供給するので,送電電流\(I\)は
\[I = {\frac{V_r}{V_T}}I_r = {\frac{V_r}{V_T}} {\frac{P_r}{V_r}} ={\frac{P_r}{V_T}} \]
となるので,②における議論の際の\(V_r\)を\(V_T\)で置き換えれば,全く同じことが言える。



余談と感想

気になったので,手元にある物理基礎の教科書(第一学習社)をみた。そこにある説明は①だった。ただし,負荷に関する記述はない。高圧電線による送電ということを教えたいため,詳細は省いたということだろう。
この問題について,いくつかの予備校による解説もみたが,特に突っ込んだ解説は見当たらない。一つだけ,発電所から一定の電力を送ると明示した解説があった。
この話,私も大学の授業でとりあつかっている。最初どのように考察すればよいのか,結構考えた記憶がある。それもあってちょっと引っかかったのだ。
結局「同じ電力量を送るとき」を「発電所から同じ電力量を送るとき」,「負荷に対して同じ電力量を送るとき」,どちらで考えても,送電線の電力損失を軽減するという観点から同じ答えがでる。後者が現実に即していると思うが,物理基礎の問題としては結構難しくなってしまうだろう。出題委員は意図的にどちらでもとれる問題文にしたと考えるのは邪推だろうか。


2016年1月1日金曜日

明けましておめでとうございます(新年早々windowsと格闘)

2016年。明けましておめでとうございます。
本年が皆様にとって良い年でありますように。

さて、ブログの更新をずっとサボっていました。その間海外にも行っているし、ネタが無い、ということではないのですが、なんとなく遠ざかっていました。
新規一転。ことしはアクティブに行こうと思っています。

元旦の朝からなにをしていたか?
Windows10と格闘しています。(継続中) 昨日、大晦日に懸案であった自宅PCをwin7からwin10にアップグレードしました。何事もなく終わり、使っていたのですが。夜中(新年を迎えた直後(^^; 家人よりパソコンが立ち上がらないとの報告。考えてみると、アップグレードの後、しばらく使っていたのですが、再起動は最初だったようです。windowsが途中までたちあがってその後、黒い画面のまま。。なんともできません。
何度が立ち上げ直してみると、windowsの読み込み失敗したとのメッセージと、修復方法の選択画面に。まず復元ポイントの復帰を試したんですが、OSをいれた直後なので、そもそも復元ポイントがありません。
しかたなく、戻すを選択。再起動との表示がでましたが、そこから進みません。時間がかかることもあるかと思い、とりあえずそのままにして寝ることに。
翌朝(元旦です)様子をみると、再起動します、のまま。仕方なく強制終了して再起動。すると今度はウィンドウズをもとに戻しているとのメッセージ。しばらく放っておくとwindows7に戻りました。

さあ、どうしようか。家族とも相談した結果(私のpcではないので)再挑戦することに。
いざと言うときのために、手持ちのディスクにwin7のクローンを作っています。(<-いまここ

それができたら、再度win10のインストールです。

ネットで調べて見ると、似たようなトラブルに遭った方も結構いるようです。
今のところ対象法は定かではありませんが、
何故か外部ディスプレイが選択されている
win10の高速スタートアップ機能が不安定
との話も聞きます。

pcはラップトップなので、外部ディスプレイは?ですが。
まずは、高速スタートアップをオフにしてみよう。

続きはまた。。。。

2016年1月10日付記

 試行錯誤の上、UBSマウスを受けたままだと再起動できないことが判明した。
 レガシーUSBをオフにするなど、ネット上で見つかった対処方法を試したが、効果無し。 
 家族に聞いてもwin10の方が良いという声もなく。。。
 結局win7に戻した。。。



2015年8月15日土曜日

コード(和音)の話II

  時々書いているけど,私達の研究室では毎年,夏の学校と称して合宿を行っている。
4年生は4月から勉強してきた卒業研究に向けた成果を,院生とスタッフは何か科学に関するネタを話すことになっている。今年の開催地は,久しぶりに,大山にある中国・四国国立大学共同研修所だった。
 毎年何かネタを考えなければならないので,この時期になると頭を悩ませる。学生さんの手前あまりいい加減なことはできないし,,,ちなみに昨年は「野球の打順について考えてみた」だった。今年は,どうしようか迷ったが一昨年考えて中途半端だった音楽のコード(和音)の話題に再挑戦することにした。 結論から言うと,今年もやっぱりなんだか分からないということなので,この先を読んでいただける方は予めご了承願いたい。それと途中で数式とかグラフとかがでてくるので,慣れていない方には難解かも知れない。コードの表し方,A,B,C,,,I, II, III ,,なども説明なしにでてくるのでご容赦願いたい。また,文中にリンクしている音声ファイルはwavである。


本題。
皆さん,この曲名を見て共通点が思い浮かぶだろうか。

 負けないで  ZARD)
 少年時代  (井上陽水)   
 真夏の果実  (サザンオールスターズ)
 翼をください  (赤い鳥)
 さくら   (森山直太朗)
  .。。。。。

最初の3つの一部(と最後におまけ)を聞くとこんな感じだ。(分かりやすいようにみなC(ハ長調)に移調している。) すべてベースの音がド,シ,ラ,ソ,,,と下がっているのが分かるだろうか。
聞いてもらった部分はすべてコードの進み方,つまり,コード進行が同じ;

C->G->Am->Em->F->G (I->V->VIm->IIIm->IV->V)

となっている。(曲によってはアレンジあり)
4番目の曲は,実はパッハルベルのカノン,1680年代に作られたバロックの有名な曲だ。これにちなんで,このコード進行はカノン進行と名前がついている。300年以上経た今でもJ-POPで多用されているなど人気のコード進行だ。

もう一つの有名な例;

 会いたかった AKB48
 フライングゲット AKB48)
 残酷な天使のテーゼ (高橋洋子)
 RUNNER (爆風スランプ
 言葉にできない (小田和正)
 。。。。。


このコード進行は

  Am->F->G->C  (VIm->IV->V->I)

小室哲哉さんの曲によく現れるということで,小室進行とも言われているようだ。マキタスポーツさんの著書「すべてのJ-POPはパクリである」のなかではドラマチックマイナーと名付けられている。もっとも,このコード進行も最近できたもではない。筆者は数十年前に音楽教室に通っていたが,そこでも VIm->IV->V->I (ろくよんごーいち)と,呪文のように習っていた。
他にも王道進行(IV7->V7->IIIm7->VIm )と呼ばれるような有名なコード進行もあるし,我が研究室(の一部?)で大人気のPerfumeは(IVM7->IIIm7->IIm9->IIIm7)をよく使うということだ。

 
さて,ここからが本当の本題

このようなコード進行に何か法則を見いだすことができるだろうか。人の主観に科学的な法則を探すという無謀なことなのだが,夏の学校のネタということでとにかく挑戦したのだ。

コード進行の話をするためには,まずコードの成り立ちを考えなければならない。2年前はこの話をしたのだった。再考してみよう。以下簡単な復習も兼ねるが,詳細はそちらを参照してほしい。そこにも書いているが,現在広く使われている音階は平均律と言い,1オクターブ(周波数が2倍)を12の均等な比に分割している。
式で書くと


f0は基準の周波数。通常は真ん中のラ(A)の音を440Hzとすることが多い。
すると(イ長調の)ドレミファソラシドは,
i = 0, 2, 4, 5, 7, 9, 11, 12
Aメジャーコードの周波数(純正率)
それらしくみえるようにわざと
幅を持たせている。
となる。だが,2年前にも議論したように,平均律を使うと,音と音の高さ(周波数)の比が単純な整数にならない。和音の響きは結局のところ音の周波数の関係に帰着できると考えられるが,この議論は平均律では難しい。たとえば,Aメジャーコードのド,ミ,ソの周波数は,440Hz,554Hz, 659Hzとなって,その関係が分かりにくい。そこで,音と音の周波数比をもとの音階を定めたものとして,純正律が知られている。平均律を使うとAメジャーコードの周波数は440Hz, 550Hz, 660Hzときっちりと4:5:6の関係になる。[1]
ちょっと面倒な計算が入るがこれを考えてみよう。(以下の話は2年前の考察には無かった。)
ある音の周波数をfと書くと,その音の振動は

だ。

なのでAの音(440Hz)の周波数をfAと書くと,Aメジャーコードの振動は

となる。

 
周波数の様子をみると,真ん中の音Df(ディーフラット)を中心に左右に等間隔に周波数が並んでいる。これを意識して上の式をこれを書き換えるとこうなる。

慣れた人には直ぐ分かると思うが,一番下の行は,は周波数fdをその1/5の周波数(110Hz)で振幅変調したことになっている。音の振動の様子をが下上,fd(業界はキャリアとか搬送波と言う。)と変調周波数に分けて書いたのが下図だ。これをみると,音の振動に110Hzの構造があるのが理解できる。

メジャコードの音振動(上)
下は振幅変調の表した時の
キャリアと変調周波数を
重ねたもの
メジャーコードは,3つの音の周波数構成から理解できることが分かった。3つの真ん中の高さの音(III)を,その1/5の周波数で振幅変調している。それがきれいな響きのもとになっていると考えられる。それでは,真ん中の音の1/4や1/3の周波数で振幅変調したらどうなるのだろうか。計算すると,1/4で変調した場合は,別のメジャーコード(今の場合は,D♭),1/3で変調すると,上下の周波数比が丁度2倍(1オクターブ)となるので,3音のコードができないことがわかる。

 ではマイナーコードはどうなっているのだろう。これはメジャーコードように3音の間に明確な周波数の関係をつけることができない。一番低い音(I)と,高い音(V){の周波数比はメジャーコードと同じく,1:1.5になっているが,Iと真ん中(IIIm)とは1:1.2(メジャーコードは1:1.25)。したがってメジャーコードと同じような解釈はできないのだが,ここは大胆に仮定してみる。マイナーコードについても,メジャーコードと同じような計算をすると,





第1項はDfの音にその1/5の周波数の振動をかけた形をしている。第2項はメジャーコードではfdだったが,少しずれた音だ。とにかく,上図と同じように振動の様子を見てみよう。

マイナーコードの音振動(上)
下図はメジャーコードの図と同じ
この図の下の部分はメジャーコード図と同じものだ。これをみると,マイナーコードもDfの振動にその0.2倍の周波数の振幅変調をしているが,周波数の関係がメジャーコードの場合のようにちゃんとした比になっていないことを反映して,波形がひずんでいると考えることができると考えることができそうだ。
かなり大胆な仮定だが。。









コード進行の考察

いままで話したコードの考察から,コード進行について以下の仮定をしてみた。

  • メジャーコードは真ん中(III)の音をその1/5倍の周波数で振幅変調したものである。IIIの音がそのコードの性質を代表する。他のコードへのつながりを考える時は,IIIのからのつながりを考る。
  • マイナーコードもその構造はメジャーコードと同じだが,周波数比が単純な整数でないため,音がひずんでいる。しかし,IIIの音がそれを代表することはメジャーコードと同じ。

さて,これから,コード進行,即ち,音と音のつながりを考えるのだが,これに明確な指針はない。
とりあえず,3音からなるコードを1音で表すところまで簡略化したので,コード進行もその音と音の関係,つまり不協和音の度合いをから考えてみよう。
よく言われることがだ,人が二つの高さの音を聞いた時に,そのを不協と感じかどうかは,二つの音の周波数比が指標となる。一般に,周波数比が簡単な整数の時は協和,複雑な時は不協と言われる。これは人主観を数値で表したものなので,演繹的に導出できるものではない。仮定としていけいれよう。(実は,前項のメジャーコードとマイナーコードの考察もこれを暗黙に仮定している。)

例えば,AとDfの音の周波数比は5/4(純正率長3度)。
同時に聞くとこんな音だ。
一方もっとも,不協といわれているAとDf,周波数比は64/45
こんな音だ

すると,コード進行も協和音にそって進行するのではないか?と考えて,各コードのIII音の比を表にした。

     I    IIm    IIIm     IV     V     VIm    VIIm
I   1/1  256/225  32/25   4/3    3/2    5/3   48/25
IIm 225/256   1/1    9/8   75/64 675/512 375/256  27/16
IIIm  25/32   8/9    1/1   25/24  75/64 125/96   3/2 
IV   3/4   64/75  24/25   1/1    9/8    5/4   36/25
V   2/3  512/675  64/75   8/9    1/1   10/9   32/25
VIm   3/5  256/375  96/125   4/5    9/10   1/1  125/144
VIIm  25/48  16/27   2/3   25/36  25/32 125/144   1/1 

これをみると,255/225など大きな整数比,3/2などの小さな整数比の組がある。これにそって,たとえば,大きな整数比にそってコードを進めるとあまり気持ちよくなく,小さな整数比だと心地よいのだろうか。ものは試しだ。


5つのコード進行を並べている。

それぞれのコード進行は,

 1 表から組み合わせが良くないと考えられる進行 (IIm->V->IIIm->VIm->IIm)
 2 表から組み合わせが良くないと考えられる進行   (I->IIm->VIm->VIIm)
 3 表から組み合わせが良いと考えられる進行        (I->VIm->IV->V)
 4 最も基本的な I->IV->V->V7->I 進行 
 5 いわゆる小室進行 VIm->IV->V->I

聞いた印象はどうだろうか


ということで,コードについて再考してみた。メジャーコードを振幅変調という観点から理解できたのは良かったかな。音楽理論などは全く調査していないので,これが何を意味するのかまでは考察に至っていないが,面白そうなのでしらべてみようか?
コード進行については,ますます人の主観に関することなので,そもそもどのように考察すべきかも定かではない。やっみた以上のことはなかったが,いわゆる音楽理論なるもので言われているコード進行と比較してみるのもの一興だろうが,来年の夏かな。。。。


[1]12音階の平均律と純正律のずれを改善した,53音階純正律というのもある。
例えが,木村俊一著 「連分数の不思議」に考察がある。

[2]この考察をするにあたって,
マキタスポーツ 著 「すべてのJ-POPはパクリである」
を参考にしました。