2021年4月16日金曜日

授業動画がプチっとバズった?

 昨年度,コロナウイルスのため授業のほぼすべてが遠隔になった時期,大学の授業をYoutubeで配信しようという事業が学長の肝いりで始まった。名付けて「知を鍛える 広大名講義100選」なんともすごいネーミングだが,私も1コマ録画した。授業といっても研究内容を一般向け話したもの。録画したのは昨年6月だったが,著作権処理などに時間がかかったようで,今年の2月中旬にようやく公開された。「宇宙創成の謎に挑む 素粒子物理学」。素粒子物理学なのだが,webサイトでは宇宙の中に入っている。まあそうだろうな。。果敢にも英語版も作ったのだ。。まあそんなに視聴者いないだろうと思っていたのだが,先日反響が大きいので今年も動画を作りたいという連絡が来た。あれっと思ってYoutubeをみると,今日(2021年4月16日)現在で30万を超える視聴数。2ヶ月で30万はなかなかのものではないかな。。。ちょっとびっくりだ。。これがつづけばユーチューバーになれるのか??

というわけで,私の動画はこちら



ちなみに英語版の視聴数は666回(2021年4月16日)(それでも,英語のサイトに掲載されている中では一番多いのだ。。。。)

2020年12月31日木曜日

2020年

 今年はどんな年だったか。やはりコロナの年。自分にとってはリモートの1年だった。ブログもその事について書いたものが多めだ。

年明け早々、まだコロナが大変な事になる直前。研究者中間とシンポジウムを開催した。これはコロナとは関係なく、東京の主会場と東北、広島、福岡を繋いだ、ネットの得意な高エネルギー物理屋ならではのシンポジウム。今から思えば対面の講演会開催にはギリギリのタイミングだった。

そのすぐ後には、4月からの授業の対面開催が心配になってきた。対応を考えなければならないのに大学の動きが見えずジリジリしていた。結局4月からの授業はリモートになった。多くの教員にとっては大変だっただろう。私もできるサポートはしたつもり。と、他人事のように書いているのは、自分とってリモート授業は何年も前からやっていて新しいものではなく、ほとんど苦労していないからだ。

その代わりと言ってはなんだが、大学で「何々講演会、今年はどうしましょう(無理かな?)」と言う話が出た時に、つい「リモート開催すればどうですか」などと余計な?事を口に出してしまう。悪い癖だ。言ったからにはやらねばならず、中学生・高校生科学シンポジウムノーベル賞解説講演会 (ブログはこちら)のオンライン開催、配信関連をほぼ全部請け負った。完璧とはいかないがまずまずのできと言うところか。そう言えばM先生の九大向けリモート授業もお役に立てたかな。

私的なところでは、4月に大学に入学した娘が全部リモート授業。4月からいなくなる予定が9月まで自宅に居た。おかげで?他大学のリモート授業の様子をちかいま見る事ができたが、、

さて来年は、

まずコロナが収束して、対面でやるべきものは対面でできるようになる事を願いたい。その上で、リモートの良いところを取り込んで、これまでより充実した授業やシンポジウムをできるようにしたいものだ



2020年12月12日土曜日

ノーベル賞解説講演会

 広島大学理学融合教育研究センターが毎年開催しているノーベル賞賞解説講演会、今年はzoomを使ったオンライン開催となった。広島市こども文化科学館との共催となった事もあり、140人を超える方々に視聴していただくことができた。

少しは聞く人がいた方が講演者も話をしやすいだろうということで,講演者と開催関係者、数名の学生が学内の講義室にあつまって配信した。100名定員の講義室に10人に満たない人数だったが,それでもマスク着用して間隔を開けで座り,さらに講演者の前にはアクリル板を設置するなど,感染拡大には気を使った。

オンライン開催で質疑応答などうまくできるか心配もあったが、比較的スムーズに行った様だ。質問はslidoというwebサイトを使い講演中に自由に投稿してもらった。講演後の質疑ではzoomの「手を挙げる」機能を使って質問も受け付けた。slidoでの質問と音声での質問をうまく合わせて仕切る事ができるか、やってみないとと分からない所もあったが、それほど混乱もなく進める事ができたと思っている。来週には参加された方にお願いしたアンケートの結果ででるのではっきりしたことがわかるだろう。

トラブルといえば、最初の講演の時音声が良くなかった。すぐにチャットで指摘があり、マイクの配置を変えて何とか対処できた。実は私は配信されている音声も聞いていて、ちょっと音が悪いが許容範囲と思っていたのだが、聴いている皆さんはもっと厳しかった。

 今年140名の方の参加があったのだが、実はこれまで広島市内で実施していた時は20人くらいだった。100人以上増えたわけだ。オンライン開催の良いところだろう。一方これまでは,参加人数は少なかったが休憩時間や講演会後に参加者の方々とじっくりお話をする機会があった。今回,質問はたくさん頂いた、質疑などのやりとりはやはり対面が良いかなと思う。

 と言う事で来年の講演会のやり方が見えたようだ。人数はそれほど多くなくても,来ていただける方は会場で直接聴いていただく。それをオンラインでも配信。いわゆるハイブリッドだ。今日配信した講義室にもっとたくさんきて貰えば良いだけだから,今年とほとんど変わらずにできる。来年の今頃は新型コロナが収まり、新方式の講演会ができると願いたい。


ところで、私は今回、オンライン配信のテク担当。

ノートpcに外部ディスプレイをつけて、スピーカーフォンをつけてzoomを立ち上げて、Web会議の操作。さらに横に置いたiPADで配信の様子をモニター(イヤフォンで音も聞いている)。

これをやりながら同時に司会をしていた。(つまり自分が司会で喋っている声も、少し遅れてイヤホンから聞こえてくるのだ。) せめて配信周りの写真くらい撮っておきたかったが余裕なし。すっかり忘れてた。と言うわけでこのブログも文字だけ。ちょっと残念。。




2020年12月9日水曜日

ドコモの新携帯料金

 ドコモのahamoという新料金が話題のようだ。2980円(税抜き)で20GB,5分以内の国内通話無料ということ。 確かにこれまでの料金と比べると安価だ。  

 このプランのもう一つの特徴は,ネットですべて契約できること。ショップに行かなくてもよいのだ。なので,ショップで店員さんに聞かなくても自分でできる人にとってはありがたいだろう。いままでいわゆる格安スマホ(MVNO)がやってきたビジネスモデルだ。  
 
大手の携帯ショップにいくと,店員さんと客が時間をかけて相談しながら携帯端末から料金プランまできめている。何度かショップに行ったことがあるが,どの店員さんもとても複雑な料金体系や端末の種類などとてもよく知っている。その教育にかかる労力たるやそうとうなものだろう。それが価格反映するのは仕方が無いと思っていた。
 一方で,自分でできる人は,ネットから安い料金のMVNOを契約すればよかった。大手と格安会社はそんな棲み分けをしていた。そこにドコモが店頭販売不要の格安料金をつくってきた。 

 楽天潰しなんていわれているが他の格安携帯会社にとっても脅威だろう。じつは,身内のどこもショップも店頭販売がへって苦しい状況になるという話も聞く。

 政府が日本の携帯料金が高いといったことから始まったけど,高いのは高いなりの理由というか,高く設定してその他のサービスと一緒に販売するモデルだったわけで,それを壊すとどうなるか。 私は以前からMVNOの契約。3人家族合計で月額5000円行かないくらなのでたぶんahamoに変えることはないが,今後の成り行きが興味深い。

2020年11月5日木曜日

大統領選挙の結果が出る前に。。

昨晩の時点ではあと4年トランプ氏かとおもっていたら,今朝はバイデン氏優勢との報道。まだどうなるか分からないね。 そこで,結果の出る前に,あと4年トランプ政権が続くという過程の妄想。。  過去4年,世界はトランプ氏に振り回されて来たのは本当だろう.ツイッターで何かつぶやくたびに株価は乱高下。INF条約破棄,パリ協定離脱,中東では,,,などなど。 でも,世界が大きく変わったかというと,案外そうでもない? この4年間世界は対トランプ体制,つまり彼が何をしても世界はそんなに揺れない,をつくってきた(その方向にするしかないよね)。新型コロナウイルスという予想外の大変動はあったが,これはトランプとは無関係。  今後4年トランプ政権が続くとしたらさらにそれが強まるだろう。4年先には世界がトランプ慣れ。もちろん世界最大の経済大国であり軍事大国なので影響がなくなることはないが,まあ勝手にどうぞって感じがますます強くになってくのではないか。  アメリカ国内はどうだろう,世界最強のCDCがあるにもかかわらず,新型コロナは最悪の状況,人種差別が顕在化し暴動も多発などなど。現政権が後4年続くとアメリカ社会が大きなダメージを受けることは避けられないだろう。 で,4年後は? 世界はトランプ政権をなだめすかしてそれなりに平穏に進む。一方でアメリカの国内情勢は悪化。 その後の米政権はそれをなんとするために,結局世界と共に歩むように軌道修正をせざるを得ない。ただではできないだろうね。国内の資源を使って世界に代償を払うことになる。世界から物を買う,世界組織に大きな資金を供給する,などなど。。アメリカの国力は下がって,その分世界は潤う。。。 のかな。。。

2020年8月6日木曜日

核抑止を少しだけ考えた

 今日は8月6日,広島原爆から75年。毎年この時期になると,平和について少しだけ考える。8月6日というだけでなく,授業でそれに関連した話をすることがあるからだ。

 平和公園で開かれた平和記念式典での広島県知事の挨拶に,以下のような言葉があった。

 「なぜ,我々広島・長崎の核兵器廃絶に対する思いはこうも長い間裏切られ続けるのでしょうか。それは,核による抑止力を信じ,依存している人々と国々があるからです。しかしながら,絶対破壊の恐怖が敵攻撃を抑止するという核抑止論は,あくまでも人々が共同で信じている「考え」であって,すなわち「虚構」に過ぎません。」

核抑止論が,人々が信じている「考え」,「虚構」であるのは,その通りだと思う。言い換えると,実態をもたない抽象的な概念だ。しかし,人々が信じている抽象的な概念という意味では,宗教も国も同様だろう。 ハラリはよく1ドル札の例を話す。「1ドル札という紙切れに価値がるのは,それを世界中の人が信じているから。アメリカが大嫌いなテロリストもドルは信じている。」 実態の無い虚構を何十億人の人が信じて協力することが人間の特徴であり,人類の発展の言動力であり,争いが絶えない理由でもある。「数千万人が1日信じる虚構はフェイクニュース。数億人が1000年信じる虚構は宗教。」なのだ。

 「虚構」を信じるのは人間の特質の根本に関わることなのでそう簡単に変えることはできない。

知事の言葉は,このようにつながっていた。
もちろん,凝り固まった核抑止という信心を変えることは簡単ではありません。新しい安全保障の考え方も構築が必要です。」

新たな虚構をつくり挙げることによって,核抑止論をやめさせようということか。

2020年6月17日水曜日

サザエさんのじゃんけん


 日曜日の夕方恒例のサザエさん。これみると、週末も終わり、明日から新しい1週間が始まると憂鬱に思う人もいるのではないだろうか。 ところで放送では、毎週サザエさんがじゃんけんをしている。 昔は饅頭?を食べて喉につまらせそうになる映像だったが、いつの頃からかじゃんけんになった。先週そのじゃんけんがニュースになった。

 サザエさんはこれまで約1500回じゃんけんをしているのだけど、先週初めて5回連続で同じ手を出したそうだ。ヘェ〜なのだが、ちょっと待った。確率的にはどうなのだろう。

 サザエさんが完全にランダムにグー、チョキ、パーを出している場合、3つのうちどれかが5回以上続く確率は3の4乗分の1。1500回じゃんけんをすると20回くらいは起こるはずだ。1500回もやってたった1回というのは少なすぎる。サザエさんは同じ手があまり繋がらないように,出す手を考えているようだ。

     
 こんなことを考えていると先人がいた。サザエさんじゃんけん研究所(以下研究所)では、過去のサザエさんのじゃんけんの全記録とそのパターンを分析している。すごい! それによると,さざえさんは2020年6月7日までに,1439回じゃんけんをしている。私もそこのデータを参考に、簡単な分析をやったみた。授業の小ネタを考えていることもあり、また研究所の内容とかぶらないように統計的な性質を考察してみよう。

まず基本的なところ,1439回のうち,グー,チョキ,パーそれぞれの回数。

 サザエさん  合計  2回以上連続  3回以上連続  4回以上連続
 5回以上連属
 グー  463    92  4   0  0
 チョキ  500  90  4  0  0
 パー  476  94  4  1  1
 合計  1439  276  12  1  1
 確率予想(合計)  1439  480 160  53  18

グー,チョキ,パーそれぞれの数はほぼ均等にでているのだが,連続して同じ手が出る回数が,単純な確率予想よりずっと小さい。サザエさんは,3種類の手は同じくらいだしながら,あまり連続して出ないように出す手を考えているようだ。

 このサザエさんのじゃんけんのくせ?は,統計的な特徴にも現れる。その一つは,同じ手をだす間隔だ。ある時グーをだしたとして,その次にグーをだすのは何回目が多いだろうか。

この話,多くの人が誤解している。じゃんけんの手は3種類あるから,次にグーをだすのは平均するれば3回目だろう。しかしこれは3回目にグーを出す頻度が多いことを意味しない。
まずサザエさんが全くランダムに手をだしていると考えてみよう。
 
まずグーがでたとして,その次(1回目と呼ぼう)のじゃんけんでまたグーがでる確率は1/3。これは良い。

では,次にグーがでるのが2回目の確率は,,,,
1回目にグーがでない確率×2回目にグーがでる確率=2/3×1/3

次にグーがでるのだ3回目の確率は,,
1回目,2回目ともにグーがでず,3回目に初めてでる確率=2/3×2/3×1/3

 つまり,n回目に初めてグーがでるためんには,その前の回まで連続してグーがでては行けないのだ。すると,あるときグーが出たとして次にグーがでる確率が一番高いのは,その直後だ。
ちゃんと計算すると,グーがでたときと0回として,次にでるのがn回目になる確率は
 $$(1-1/3)^{n-1}(1/3)$$
となる。

実際のサザエさんのじゃんけんはこうなっている。
サザエさんのじゃんけんでグーのでる間隔の分布。
点はランダム仮定したときの計算値

1回目から4回目くらいまで,グーのでる間隔の分布がほぼ均等になっている。ランダムな場合の計算とは異なっていることはあきらかだろう。
次に,手のでる回数のばらつきをみてみよう。たとえば18回じゃんけんをした時,ある手(グーとしよう)のでる回数の平均は6回。でもあるときは5回かもしれないし,8回かもしれない。その平均値のまわりのばらつきを表す指標が標準偏差。
18回じゃんけんをしたときの,グーのでる回数の分布。
オレンジはサザエさんのじゃんけんデータ。
ブルーはランダムな場合のシミュレーション。

図は,18回じゃんけんをしたときの,グーがでる回数の分布を,サザエさんのデータと,ランダムな場合のシミュレーションを重ねたもの。(18回というのは,3で割れる適当な数をえらんだ)。どちらも,平均は6回だが,標準偏差は,サザエさんは0.97, ランダムな場合は2.0となって,ランダムなときの方が標準偏差が大きい。つまりサザエさんのじゃんけんは,ランダムな場合と比較して,同じ手が均等な間隔ででる。それを反映して,同じ手がでる回数の平均値からの散らばりが小さい。

横軸はじゃんけんの回数。
ブルーはさざえさんがグーを出したとき。
オレンジは全くランダムなとき。
サザエさんの方がより均等な間隔でだしている。
ランダムなときの方が,塊になっている傾向があるのがわかるかな。。

ちょっと何言っているか分からない??でも,統計的学にはとても重要な話なのだ。。。
物理的には,光と電子の違いに関連するし,,,


では,実際にはサザエさんはどうやって,出す手を決めているのだろう。。。これはわからん。グー,チョキ,バーの数は1/3ずつにわりふりながら,連続した手がつづかないように,手を加えているのだと思うが。