2013年6月13日木曜日

今日はしびれた~ILCセレモニー準備編~

今日(2013年6月12日)は国際リニアコライダー(ILC)のワールドワイドイベントだった。
以前、準備の様子を伝えた、この話の本番。
ILCの技術設計書の完成と,設計から実現に向けた始動を記念して,アジア,ヨーロッパ,アメリカで同じ日にセレモニーを行う。アジアでは,中国,インドと東京をネットでつないで,リアルタイムでメッセージのやりとりをした。言葉も,日本語は英語へ,英語は日本語への同時通訳。
問題は,ネット会議システムと同時通訳をどうやって両立させるかだ,,,,

一月くらい前に,中国,インドと東京を結んでリハーサルを行った。中国はOK。インドは音声はやり取りできたけど、相手の顔は見えない。こちらの映像は届いているようだ。その後、インドとは2回ほどテストを繰り返して、音声、映像とも確認。できることはやったつもり。
しかし、同時通訳の音声と会場に流れる音声とネットワークに流す音声をどうやって両立させるか?案は考えたが、同時通訳を交えてテストできるのは、当日の開始2時間前だ。(実際は1時間30分前だった) セレモニーは、当初の予想をはるかに超えて、40人以上の報道関係者、研究者、一般の方合わせて100名近い盛況だった。この状況で、「海外とはうまく行きませんでした」とは言えない。関係者一同緊張のうちに当日を迎えた。(もちろん事前準備も怒涛の忙しさだったが、それを書いていると終わらない。)

 さて当日、関係者は開演5時間前に集合、椅子の配置、指定席の設定、受付の準備などいつもの作業に、ネットワークの設定が加わる。
USTREAMを使った実況中継の準備、これも日英2チャンネル。経験があるので比較的順調。(でも一度なぜか配信が止まって、ちょっと手こずった。)

懸案のネット会議システムの設定だ。

1)会場のメインスクリーンに映像を投影するパソコン,
2)ネット会議の音声出力を会場のスピーカに送るパソコン,
3)会場の様子を海外に送るためのWebカメラ用パソコン,
4)ネット会議の映像を会場のサブスクリーンに投影するパソコン,
5)ネット会議のホストと通訳からの音声をネット会議へ送るパソコン,

合計5台をネット会議システムに接続。

ここで,ヨーロッパの仲間がつないできた。音声と映像のチェック。ヨーロッパとは,東京のセレモニーのあと,ヨーロッパへ引き渡す儀式行う。担当のTさんとBさん(ヨーロッパの方)の粋なアイディア。東京からバトン(かわりにポスターを丸めたもの)をカメラ向かって投げて,ヨーロッパ側で日本から飛んできたように受け取ろう。早速練習。こちらで投げるタイミングとヨーロッパ側で受け取るタイミングが難しい。なんどか練習して,まあちょっとずれても良いことにした。

後は同時通訳の音声の入出力テストだ。
開演1.5時間前,同時通訳からの音声のテスト。まずUstreamだ,日本語用カメラに音声入力。あれ?うまくいかない。入力レベルがおかしいのかな?何度やってもうまくいかないと思ったら,コネクタの接触不良だった。。これでOK。英語用のカメラは最初からしっかりコネクタを差し込んでOK。視聴テストもOKだ。
次は,ネット会議。パソコン5)に通訳からの英語音声を接続。2)のスピーカをON。すごいエコーだ!!ネット会議からの音声が会場のスピーカーを通して,5)へ,それから2)->5)->2),,,のループ。開演20分前。。。さあ困った。。。。これでは海外と接続できない。ここでSさんの助け船。このネット会議システムは,音声の出力と入力を別のパソコンでやるとうまくいかないらしい。そこで,2)の音声出力5)のパソコンへ移動。5)1台でネット会議音声の入出力をやっていみる。
うまくいったぞ。エコーが消えた。これでOKか?
と思ったのもつかの間。通訳さんは海外からの英語を日本語にするときは,5)->会場音声->通訳という経路で音を聞くことになるが,この音質が悪くてまともに通訳できそうにないとのこと。。。急遽通訳ブースにもパソコンを1台セットして,通訳さんもネット会議から直接音声を取ることにした。
これでOK。
開演10分前,,準備がととのった。

->本番編へ続く。


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